BBRK 18-03-21


一層DVD-Videoに 11時間超の音声を収録する  

[分類] BBRKテクニカル(笑)

以前書いた記事「BBRK 11-02-08 : 一層DVD-Videoに LPCM MONOは何時間入るか?」の応用編(笑)

北村來嶺彩の「ぐだぐだ上等!!」というラジオ番組(月イチ O.A.で全41回、1回の尺は約15分)が今月で無事終了し、それを一枚に収録した完パケが本日堂々完成〜!!(笑)
この DVDの総再生時間は、なんと 11時間36分38秒。普通に DVD にしたら 1枚には収録できません。
では、どうやって作ったのか? …を自分のための備忘録兼ねて記事にしてみます。

音声のみの番組とはいえ、DVD-Audio ではなくて DVD-Video で作成してます。
というのも、DVD-Audio は再生環境を選びますからね。
DVD-Video なので素材は動画じゃなきゃいけません。従って、手順としては、まず動画を作り、それを DVD に変換する、となります。

▼動画素材作成
ソフトは「EDIUS Pro 8」を使用。
プロジェクトはフレームサイズ352x240、フレームレート29.97 のプログレッシブ。
解像度を SIF(352x240)にしたのは最終出力(DVD)に合わせるため。
でもって、凝り性なので(爆)、クイックタイトラーを使って放送日を表示。さらにオーサリング時の作業のしやすさを考慮して放送日ごとに背景を変えておきました(笑)
チャプターを打って放送日で頭出し出来るようにする予定ですが、オーサリング作業時に、チャプターを打つ場所を早送りして探す際、色が変わると見つけやすくなります。
何事も次の工程をイメージしながらやらないとね(笑)
ちなみに音声素材(WAV)は、毎回の放送後に整音して保存してきたので、タイムラインに並べるだけで終わり。
Grass Valley HQ で全体をレンダリング出力して、オーサリング工程へ。

▼DVDオーサリング
ソフトは「TMPGEnc Authoring Works 6」(TAW6)を使用。
音声設定: Dolby Digital ステレオ 256kbps。
映像設定: MPEG-2ビデオ、352x240ピクセル、画面比4:3、2パスVBR(最大レート5Mbps、平均レート0.55Mbps)、出力パフォーマンスの設定は「遅い」。
私はソフトウェアエンコードしか使わず、終わるのを待つタイプです(笑)

この設定にて、21分ほどで DVDオーサリングは完了。さすがに解像度が小さいから速いっすね〜(笑)
映像に変化がほとんどないので処理が軽いというのもあると思います。

出来上がったファイルサイズを見てみると、3.56GB でした。 TAW6 の予想値では 4.438GB なので、予想より少ない容量で仕上がったということになります。
まぁ、変化がほとんどない映像なので、予想よりコンパクトになったということなのでしょうな。
まだまだ音声を詰め込めますね〜。

ところで、DVD-Video の規格上、メニューの 1ページに置けるボタンの数には上限があります。
メニューのアスペクト比により数は異なり、4:3では 36個、16:9では 18個です。
今回作成したコンテンツではチャプター数は 41個となったので、4:3 で 2ページ構成のメニューを作成しました。
なお、メニューの解像度は 720x480 です(SIFは選べない)。従ってメニューと再生中の動画では解像度が異なりますが、テレビやプレーヤーが自動的に解像度に適応して表示してくれるので違和感のある表示にはなりません。

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