BBRK 18-08-19


Windows10 で SONY の旧 ICレコーダのファイルを扱う  

BBRK では何度かネタにしているものの、最後にネタにしたのが 11年前。そんな昔の機種のネタです(苦笑)

めもめも強化の用途(笑)で、SONY の ICレコーダ ICD-SXシリーズを SX40 SX55 SX56 SX77と 4機種にわたり使ってきました。
SX40 を買ったのが 2003年。その頃からの録音ファイルは今でも PCの HDDに残してあります。
また、現在でも、ごくごくたまに ICD-SX77 を使ったりするので、どうしても再生環境が必要なのですな〜。

で、このレコーダのネイティブな音声フォーマットが SONY独自の LPEC というヤツで、音質はそこそこに圧縮効率を非常に高くしたもので、長尺イベントでもファイルサイズが大きくならずに済むので重宝しているのです。
その音声ファイルの再生や編集はレコーダ付属のソフト「Digital Voice Editor 3」で行うのですが、Windows7 までは使用できたのですが、Windows10 にはインストールすら出来なくなってしまったのですね。

そんなこんなで、今回の記事です(笑)


■方法1 - Windows Media Player用のプラグインを使う。

LPEC形式の音声ファイルを WMP で再生できるようにするプラグインです。

まず、検索をするとすぐに出てくるのが、「Sony Player Plug-in Ver.2.1.02 for Windows Media Player」です。
これは残念ながら Windows10 にはインストール出来ません。Windows10 の「互換モード」を使ってもダメでした。

そして、検索を進めて辿り着いたのが SONY の海外サイトにある「Sony Player Plug-in for Windows Media Player Software」です。
かなり古いソフトにもかかわらず、なんと Windows10 にインストール可!! もちろん、動作もします。
インストーラはかなり古いタイプで、思わず、懐かし〜と言葉が出てしまうほど(笑)
メッセージは英語ですが、最後にある再起動の問い合わせにすぐ再起動するか、あとで再起動するかを選ぶくらいなので特に迷うことはないでしょう。
なお、拡張子との関連づけはされませんので、再起動後に手動でやらないといけません。
具体的には、*.msv のファイルをダブルクリックして、このファイルを開くときに使うアプリを Windows Media Player に指定してあげるだけです。


■方法2 - Sound Organizerを使う。

最近の SONY の ICレコーダ用ソフトは Digital Voice Editor から Sound Organizer に変わりました。
Sound Organizer の 対応機種一覧に ICD-SX77 は掲載されていませんが、音声ファイルの LPEC形式(拡張子 .dvf、.msv)には対応しているのです。Digital Voice Editor の置き換えとして使えそうです。

このソフトには現時点で Ver1.6 と Ver2.0 の 2つがありますが、Ver1.6 の方が良さげです。
というのも、音声ファイルに埋め込まれたオーナー情報が表示されるので(笑)。Ver2.0 では表示されません(項目がない)。
Ver1.6 と Ver2.0 の差はサポートしているレコーダの違い。古いソフトのほうが古いレコーダに近いのではないかという勝手な推測からも Ver1.6 を使ってます(笑)

実際使ってみると、Sound Organizer では Digital Voice Editor と同じことが出来ますが、1点だけ劣化点がありました。
それは、分割後の録音日時情報が分割前のファイルのそれを引き継ぐという点です。
例えば、14:00 から 60分間録音したファイルA があったとします。
それを 14:30 の位置で分割して、前半:ファイルA1、後半:ファイルA2 とすると、
[Digital Voice Editor]: ファイルA1 14:00 / ファイルA2 14:30
[Sound Organizer]:  ファイルA1 14:00 / ファイルA2 14:00
となってしまうのです。
録音日時情報はソフト上で表示される情報で、ファイルのタイムスタンプではないです。
分割すると、音声ファイルの先頭位置の録音日時じゃなくなってしまうんですね。

で、いろいろ検証していくと、どうやら録音ファイルのフォーマットに依存しているように思えてきました。
ICD-SX77 がサポート外となっている理由のひとつは、これなのでしょう。
ファイル内部の時刻情報が拾えないため、上記のような仕様としているのではないか、と。
拾えない場合はファイルのタイムスタンプを録音日時情報としているようです。
でも、Sound Organizer で分割した場合は元ファイルの録音日時情報が引き継がれ、ファイルのタイムスタンプとはならないのですね。
分割後のファイルのタイムスタンプは分割処理時の日時になっているというのに…。

なお、Sound Organizer をインストールしても LPEC形式ファイルの拡張子との関連づけはされませんので、手動で関連づけすることが必要です。


■方法3 - 仮想環境で Windows7 + Digital Voice Editor3 を使う(笑)

VMware Workstation のゲストOSとして Windows7 を入れ、その Windows7 環境にDigital Voice Editor をインストールして使う、ということです。
普通にインストール出来ますし、普通に使えます。当たり前〜(笑)
当然ながら Windows7 のインストーラが必要です。自作PCなひとなら持っていると思いますが、メーカー製PCの人にはハードルが高いですね。


▼まとめ

・再生するだけでいいなら「方法1」。
・MP3 や WAV など別フォーマットに変換するだけなら「方法2」。
・再生・編集などにおいて、録音日時情報が正確でなくても気にしないなら「方法2」。
・録音日時情報が正確でないのが嫌なら「方法3」。

ちなみに、録音日時情報は Sound Organizer で修正できます。


BBRK に戻る / BBRK 18-08-19 の全記事に戻る