BBRK 12-07-20


VHS の映像を BD にまとめる  

[分類] 映像編集系

基本、スルー推奨(苦笑)

ウチにはいろんなスクールの発表会の映像資料があって、まだ DVD が普及していない時期のものは VHSテープだったりするわけです。
で、S-VHS のデッキを処分しようと思い立ち(笑)、VHS に収録されている映像の BD化を進めている昨今だったりします。

でもって、記録レートはどのくらいが適正なのかという指針というか感覚がなかったので、実験してみました。

◆実験結果
MPEG2
3000kbps
ブロックノイズもモスキートノイズも凄まじい(苦笑)。フィナーレ(ステージ上に全員集合して、全員が頭上クラップし飛び跳ねているシーン)では動いているひとがモザイクの中に溶けている。
MPEG2
4000kbps
MPEG2 3000kbpsと大差なし。
MPEG2
6000kbps
ブロックノイズはかなり改善してくる。フィナーレでのモザイク感も大きく低減。及第点画質。でも、個人的には妥協できないレベル。
MPEG2
8000kbps
ブロックノイズは満足できるレベルまで低減され、かなりスッキリ。
MPEG2
10000kbps
MPEG2 8000kbpsと大差ない。
MPEG4/AVC
3000kbps
MPEG2の同レートと比較すると全然違う。MPEG2 6000kbpsよりやや劣る程度。動いている部分の輪郭は崩れるが、ブロックノイズは小さなブロックなので、MPEG2 より不快感は少ない。
MPEG4/AVC
4000kbps
MPEG4/AVC 3000kbpsと大差なし。
MPEG4/AVC
6000kbps
かなり改善していて、妥協できるレベル。
MPEG4/AVC
8000kbps
十分。

・サンプルは大阪のとあるスクールの発表会 VHS映像。
・解像度は 720x480。
・レートは平均ビットレートです。最大ビットレートは全て 150000bps。
・2パスVBR、MPEG2のパフォーマンスは「遅い」、MPEG4/AVCは「やや遅い」。
・使用ソフトは TAW5 Ver.5.0.8.26。

◆結論(笑)
MPEG2 なら 8Mbps以上、MPEG4/AVCなら 6Mbps以上のレートにすることが望ましい。

VHS って、解像度こそ低いですが非圧縮映像なので、情報の間引きや歪みがなく、意外とスッキリした映像なんですね。
SDなので見栄えを良くするために輪郭が立ち強調されているので、良く動く被写体では、その部分にレートが十分に割り当てられないと輪郭が露骨に崩れた映像になります。
アナログなのでノイズも多く、その部分にもレートが取られてしまいます。
今回 BD化するに際して、デジタル化という観点から初めてVHS映像をみたわけですが、実はデジタル化しにくい映像なんだなぁ〜ということを新たに認識しました。

ところで、映像下部でチラチラ動く VHS特有のノイズですが、試しに EDIUS でクロップしてすっきりさせてみたところ、リサイズ処理で解像感が大きく落ちてしまい個人的に耐えられない映像になってしまいました(苦笑)
これはやらないほうが圧倒的に良いですね。試しにやって確認しておいて良かったです(苦笑)
どうしても下部のノイズを消したいのなら、クロップしてリサイズするよりも、ノイズの上を黒い帯で隠すという方法のほうがいいんじゃないですかね。


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